「バクチオール」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
エイジングケアの有効成分として注目されていますが、海外では既に有名で、日本でも浸透し始めています。認知度はまだそれほど高くありませんが、その機能性と高い効果から今後注目されている成分です。そこで、今回はこのバクチオールとはどのようなものなのか、解説していきます。
バクチオールとは?
バクチオールとはオランダビユというマメ科の植物から抽出される天然成分です。
もともとはインドやスリランカに古くから伝わる生命科学アーユルヴェーダのもと、使用されてきました。エイジングケアとしてシワなどの改善などに有効とされる「レチノール」と同様の働きをすることがわかっており、「次世代レチノール」とも呼ばれています。
そこで、バクチオールについて知るために、まずはレチノールについて解説していきます。
レチノールってどんな成分?
レチノールはビタミンAの一種です。肌荒れや小ジワ、くすみの改善、弾力アップなど様々な肌悩みに効果を発揮することから、トータルエイジングケアを目指すことができる成分として知られていて、厚生労働省からシワの改善が認められた成分として有名になりました。
美容医療の分野では、レチノイン酸としてピーリングや外用薬として利用されています。医療機関で使用されている薬剤より濃度は薄いですが、市販の化粧品の中にもレチノールを配合したものもあります。
注目されているレチノールですが、その効果の高さ故にデメリットもあります。ビタミンAに反応することでヒリヒリして赤みが出たり、一時的に肌荒れを起こして皮剥けを起こしてしまう場合もあります。特に敏感肌の人には刺激が強いため、レチノールの使用はおすすめできません。
また、光や熱に弱い性質の為、日中ケアには向いておらず、併用する化粧品にも気を付けなくてはなりません。特にビタミンCを含む化粧品とは併用不可とされている場合が多いので、注意しましょう。レチノールは即効性があり高い効果が期待できますが、使用するにあたり十分な注意が必要なのです。
バクチオールに期待できる効果
レチノールは高い効果が期待できるものの、その分デメリットも多いということがわかりました。ただし、効果が類似しているバクチオールでも同じことが言えるのかというと、実はそうではありません。
バクチオールには下記のような多様性があるため、今後バクチオールを取り入れたいと考えている方や、使用方法について詳しく知りたい方は、是非参考にしてみてください。
高いエイジングケア効果
バクチオールはレチノールのような即効性はありませんが、長期間(最低でも1ヵ月程)使用する事で効果が期待できるようになります。
しわや色素沈着の改善に特化しているバクチオールですが、他にもターンオーバーを促しコラーゲン生成を促進する働き、抗炎症・抗菌作用もあるためニキビの改善と予防にも効果が期待できます。更に、抗酸化作用により肌の酸化を防ぎ、皮膚を守る役割もあるため、トータルエイジングケアが叶う次世代レチノールとして注目されているのです。
肌への負担と安全性
バクチオールは植物由来の天然成分で、肌への負担が少なく肌荒れが起きにくいとされています。そのため今までレチノールを使用できなかった敏感肌の方も試すことができるという点でも注目されています。また、レチノールは光や熱に弱く酸化しやすく非常に不安定な成分ですが、バクチオールはこれらの影響は受けにくく、日中にも使用する事が出来ます。
レチノールとバクチオールを併用することで、レチノールの酸化や紫外線による分解を防ぐことも分かっており、レチノールとバクチオールの両方を配合したスキンケアアイテムも販売されています。
レチノールとバクチオールの違い
効果が類似しているレチノールとバクチオールですが、自分にはどちらが合うのか判断するのは難しいと思います。そんな方はこちらの表を参考にしてみてください。
ただし、セルフ診断だけではわからないこともあるため、敏感肌の方や新しい成分を使用するのが不安な方は、美容皮膚科などのクリニックでカウンセリングを受けてみるのもおすすめです。
バクチオールを配合した化粧品はどこで買える?
お伝えしたように、肌への負担が少なくさまざまな効果を期待できるバクチオールは、海外ではすでに人気を集めていて、バクチオールを配合したクリームや美容液などが販売されています。日本でも、数年前から一部の店舗やインターネットなどで購入できるようになってきています。
また美容皮膚科などのクリニックでも、取り扱っているところがあります。美容皮膚科では、購入時にバクチオールのことやレチノールとの違いなどについて、詳しく聞くことができます。また、医師に皮膚の状態を診てもらった上でバクチオールを使うかどうかを相談することもできますし、使い方などを教えてもらうこともできます。
肌への負担が少なく、エイジングケアができるバクチオール。とくに、これまでレチノールが肌に合わずに諦めていた人などは、バクチオールを取り扱っている美容皮膚科などに相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
- 次世代レチノールとして天然成分のバクチオールが注目されている
- レチノールとバクチオールは効果が類似している
- レチノールは即効性が高いが肌への負担が大きい
- バクチオールは肌質問わず、日中も使うことができる
- レチノールは紫外線や熱の影響を受けやすく不安定なため、併せて使用する化粧品にも気を付けなくてはいけない
- レチノールとバクチオールを併用することでレチノールの酸化を防ぐ効果がある
- 新しい成分を取り入れるのが不安な方は美容皮膚科などクリニックを利用すると良い
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