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ダイエットに訪れるツライ停滞期を乗り越えるために、あえて好きなものをなんでも食べても良い日として、最近注目されている「チートデイ」。

「チート(cheat)」とは「だます」を意味する単語で、チートデイを直訳すると、「だます日」という意味になります。では、何をどうやってだますと、停滞期を乗り越えられるのでしょうか。詳しく解説していきます。

ダイエットの停滞期はなぜやってくるの?

体重計に乗りHELPと表示される

一般的に“ダイエット”というと、体重の減少を目的に行う人が多いでしょう。体重を減らすためにはいろいろな方法がありますが、いずれにせよ摂取エネルギーが消費エネルギーを下回るようにしなければなりません。

つまり、食事内容を見直したり、間食をやめることで、継続的に摂取カロリーを抑えたり、運動をして消費カロリーを増やすことで体重を減らしていく、ということになります。

ところが、食事制限や運動などでダイエットを続けていると、体重の減少が止まる時期、つまり停滞期がやってきます。これは、摂取エネルギーの継続的な減少を、身体が「飢餓状態」とみなすために起こるものです。

身体が飢餓状態と認識されると、さまざまなしくみが働いて、体重の減少が抑えられます。その結果、それまでと同じようにダイエットを続けているのに、体重が落ちにくくなってしまいます。

チートデイの目的は○○をだますこと!

CHEATDAY

このように、身体を守るしくみによって起こる停滞期ですが、長く続くわけではありません。停滞期の長さは、一般的に3週間から1か月ほどといわれていて、身体が摂取エネルギーの少ない状態に慣れると、再び体重が減り始めます。つまり、この約1ヶ月を上手に乗り切ることが、ダイエット成功のカギになります。

とはいえ、停滞期を乗り切ることは、決して楽なことではありません。実際、停滞期をうまく乗り越えられずに、ダイエットを断念してしまった経験がある人は、とても多いでしょう。

そこで、身体に備わるこのしくみを逆手にとって、停滞期を早く終わらせ、再び体重を減少させよう、というのが、チートデイです。

チートデイでは、1日だけ食事の量をたくさん摂るようにして、身体に飢餓状態ではない、と認識させます。つまり身体をだまして再び体重を減りやすい状態にするのです。

ただし、チートデイは、間違った方法で行うと、リバウンドしてしまう可能性があります。そうならないためには、身体のしくみやチートデイの正しい方法を知っておくことが重要です。

チートデイと身体のしくみ

ダイエット食品とダイエット器具

そこでまずは、停滞期に関わる身体のしくみとして、「ホメオスタシス」と「レプチン」の2つについて、ご説明していきましょう。

ホメオスタシス

「ホメオスタシス」とは、簡単にいうと、体内を一定の状態に保つためのしくみのことです。

ホメオスタシスには、さまざまなしくみがあります。たとえば、体温。ヒトの体温は、外気温に関わらず、ほぼ一定に保たれますが、これもホメオスタシスの一つです。

そして、ダイエット中の停滞期もまた、身体の状態を一定に保つために起こります。食事制限などにより摂取エネルギーが減ると、消費エネルギーを抑えたり、食事からのエネルギーを吸収する力を高めて、体重を維持しようするのです。

とくに食事制限だけでダイエットをしている人は、停滞期に直面しやすいといわれています。

レプチン

「レプチン」は、食欲をおさえたり、エネルギーの代謝にかかわるホルモンで、脂肪組織から分泌されています。

レプチンは、食べ物を摂取して血糖値が上がると分泌され、脳の「満腹中枢」を刺激します。また、エネルギーの消費を促進する作用もあります。

ところが、食事制限を続けていると、その分泌量が減少します。すると、満腹感を感じにくくなり、食事の量が増えたり、エネルギーの消費量が低下して、体重が減りにくくなる原因となります。

 

このような身体のしくみによって、食事制限を続けていても一時的に体重が減りにくくなります。停滞期はずっと続くわけではありませんが、ダイエット成功を阻む大きな壁になることもあります。

そんなときは、チートデイをうまく取り入れることがおすすめです。そこで、具体的な方法をご紹介していきます。

チートデイの正しい方法

大盛りのパンケーキ

お伝えしたように、チートデイでは、たくさん食べる日を1日だけ作ります。食事制限により摂取エネルギーが減っている最中に、たくさん食事を摂ることで、飢餓状態ではなくなった、と身体に勘違いをさせます。

食事をたくさん摂ると、レプチンの分泌が促されるため、エネルギーの消費量が増加して、再び体重が減りやすくなるのです。ですから、ダイエットをはじめたばかりでそもそも体重があまり減っておらず、身体が飢餓状態と認識していない状態であるにもかかわらず、たくさん食べてしまうとリバウンドの原因になってしまいます。

チートデイは、ダイエットを始めて3週間~1ヶ月ほどたち、もとの体重の5%前後体重が減ってから行うようにしましょう。

ちなみに、チートデイの摂取エネルギーの目安については、体重1㎏あたり45kcalを摂取するとよい、といわれています。つまり、体重55㎏の人なら、2475kcalを1日に摂取する、ということです。そして、翌日以降は再び食事制限を続けるようにします。

このようにして、チートデイをうまく取り入れられると、また体重は減り始めます。それでも、1か月ほどすると、再び停滞期に直面する可能性があります。そのような場合は、もう一度、チートデイを1日だけ取り入れるようにしましょう。

チートデイでリバウンドする?

チートデイでリバウンドする

このように、チートデイを適切なタイミングで取り入れると、ダイエットを継続的に続けやすくなります。けれども、お伝えしたように、チートデイを取り入れる際に注意したいのが、リバウンドです。

たとえば、食事量を増やす日は1日だけですが、何日も続けてしまえば、当然ながらカロリーオーバーになって、体重が増えてしまいます。また、チートデイを頻繁に取り入れてしまうことも、リバウンドの原因になります。

このようにリバウンドを引きおこさないためには、チートデイを正しい方法で取り入れることはもちろん、ダイエット中でも、過度な食事制限を行わないことが重要です。

たしかに、体重を落とすためには、食事の内容や量に気をつける必要はあります。けれども、極端に食事の量を減らしていると、精神的なストレスがどんどん溜まっていき、チートデイをきっかけに一気に爆発してしまうことも。その結果、ドカ食いをしてしまい、リバウンドを引きおこす可能性があります。

ちなみに、「1ヶ月に5%以上体重を落としてしまうと、リバウンドの可能性が高くなる」といわれています。さらに、筋肉量が落ち、基礎代謝の低下にもつながりますので、過度な食事制限は行わないようにしましょう。

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また、特定の食品だけを摂る方法や、炭水化物を抜くといった方法でダイエットをしている人も多いようですが、脂肪の燃焼がスムーズに行われなくなり、これもまた、リバウンドの原因になります。何よりも、栄養不足を招いて、体調不良の原因になりかねません。

ですから、チートデイを上手に取り入れるためにも、ダイエット中でも過度な食事制限は行わず、バランスの良い食事を摂ることが肝心です。その上で間食を減らしたり、脂質の摂り過ぎなどに気をつけて、摂取エネルギー量を調節しましょう。

ちなみに、チートデイは、体脂肪率が男性25%未満、女性30%未満の場合に、効果が出やすいと指摘されています。体脂肪率がこれを上回る人は、チートデイの効果を実感しにくい、とも言われているため、停滞期が来た場合でも、無理のない範囲で食事の見直しや運動などを継続することをおすすめします。

健康的な方法でダイエットを行って、理想の身体を目指しましょう。

まとめ

  • 食事制限だけのダイエットをしていると、消費エネルギーの継続的な減少を、身体が「飢餓状態」とみなして、停滞期が訪れる
  • 停滞期の長さは、一般的に3週間から1か月ほどで、身体が摂取エネルギーの少ない状態に慣れると、再び体重が減り始める
  • チートデイは、ダイエット中の停滞期をうまく乗り切る方法として、注目されている
  • 停滞期に関わっているしくみは、おもにホメオスタシスとレプチン
  • ホメオスタシスとは、簡単にいうと、体内を一定の状態に保つためのしくみのこと
  • 食事制限を続けていると、消費エネルギーを上げたり、食事からのエネルギーの吸収力を高めて、体重を落とさないようにしよう、という力が働く
  • レプチンとは、エネルギーの代謝をコントロールしたり、食欲の抑制などにかかわるホルモンで、エネルギーが消費されるように促進する作用もある
  • 食事制限をしていると、レプチンが分泌されにくくなり、エネルギーの消費量が低下して、体重が減りにくくなる
  • チートデイでは、食事制限中に1日だけたくさん食べる日を作って、身体に、飢餓状態ではないことを認識させる
  • ダイエットを始めて3週間~1ヶ月ほどたち、もとの体重の5%前後体重が減ってから、チートデイを行う
  • チートデイの食事量は決まっていないが、1kgあたり45kcalが目安
  • チートデイは、停滞期が来たサイクルで行い、必要以上に頻繁に取り入れたり、連続で食事量を増やしてしまうと、リバウンドの原因になる
  • チートデイをうまく取り入れるためにも、ふだんから過度な食事制限をしないことが重要
  • チートデイは、体脂肪率が男性25%未満、女性30%未満の場合に、効果が出やすいといわれている
文/品川美容スタッフ

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