210105_SBN_logo_pink.svg

470_0.jpg

紫外線によるお肌のダメージや日焼けをしてしまった時に、アロエジェルを使用したことがある方も多いのではないでしょうか?

アロエが日焼けに良い」という話を聞いたことがあると思いますが、実は日焼け後のケア以外にもさまざまな力を秘めているアロエ。アロエの成分が持つ効果と、アロエを使う場合の注意点について解説します。

アロエは「医者いらず」

470_01.jpg

食用としても、塗り薬としても、使われるアロエ。その歴史は6000年以上も前にさかのぼり、クレオパトラも愛用していたと伝えられるほど、アロエは昔から重宝されてきました。

単にアロエと言っても、園芸品種も含め300以上の種類があると言われますが、日本で特に有名なのは3種類。民間療法でも使われてきた「キダチアロエ」、もともとアメリカやメキシコで多く栽培されてきた「アロエベラ」、医薬品にも用いられる「ケープアロエ」です。

一般的にアロエと言ってイメージされやすいのは「アロエベラ」で、日本の家庭でもよく栽培されており、豊富なゼリー質がヨーグルトや飲み物に使われている他、化粧品などにも使われています。幼いころ、やけどをするとアロエを塗ってもらった、という思い出がある人や、アロエの成分が入った化粧品を愛用している、という人も多いのではないでしょうか。

このようにアロエが身近なところで使われているのは、理由があってのこと。なぜなら、アロエにはなんと、およそ200種類もの有効成分が含まれており、抗炎症作用や抗菌作用、抗酸化作用などを得られるのです。昔からアロエは別名「医者いらず」とも言われるほど、その効能は活用されてきました。

アロエに含まれる成分と効果

470_02.jpg

では具体的に、アロエに含まれる成分とその効果をみていきましょう。アロエベラにも含まれる代表的な成分には次のようなものがあります。

アロエエモジン、アロエニン

胃の調子を整える

アロエチン

抗菌作用や抗カビ作用があり、口角炎などの治療にも使われる

アロイン

便を柔らかくし、自然な排便を促す働きを持つ

アロミチン、アロエウルシン

抗腫瘍性の働きがあると考えられ、研究がすすめられている

 

さらに、肉厚な葉をもつアロエには、ゼリー質が豊富に含まれており、その主成分は多糖類です。たくさんの糖がつながっている多糖類は、強い保湿力を持つほか、食物繊維を含み善玉菌の栄養になるなど、さまざまな働きをします。

また、カタラーゼ、アリナーゼ、アミラーゼなどの酵素や、18種類のアミノ酸、ビタミンA、C、E、B群といったビタミン類、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラル等、多くの成分が含まれています。

このように、アロエに含まれる成分は幅広く、まだ未解明のものもありますが、その可能性はさまざまな研究で示唆されています。

注目の美肌効果

470_03.jpg

そんなアロエの持つ効能の中で、今回とくに注目したいのは、美肌効果です。

先にも登場したアロエチン、アロシン、アロエエモジンなどは、アントラキノン類と呼ばれる成分の仲間で、抗炎症作用を持ちます。そのため、日焼けをして肌がヒリヒリしている時、アロエの成分が配合された化粧水などを使用すると、炎症を抑えることができるのです

また、紫外線対策にもアロエは効果的。紫外線は肌のメラニン色素を増やし、将来的にシミやそばかすが目立ってくる要因を作りますが、アロエに含まれるアロエチンは、メラニン色素を作るチロシナーゼの働きを抑えると考えられており、ビタミンCとおなじくらいの美白効果を期待できます。

加えて、アロエには肌の生まれ変わる仕組み、ターンオーバーの周期を整える働きもあります。ターンオーバーの乱れが整うと、メラニン色素の排出がスムーズになるため、すでにあるシミやそばかすを目立ちにくくする効果も期待できるでしょう。

さらに、アロエに含まれる多糖類や酵素、ミネラルなどは、複合的に肌に働きかけ、紫外線によるダメージの修復を助けます。また、アロエから抽出されたエキスにより肌のコラーゲン量が増えたという研究もあり、肌の弾力や潤いをキープする効果もあると考えられます。

このように、さまざまな角度から肌にアプローチするアロエの成分は、時代が移りゆく中でも、美肌効果を求める人々から常に注目されています。

スキンケアにアロエを取り入れるには

470_04.jpg

高い美肌効果を期待できるアロエですが、スキンケアに取り入れる前に知っておきたいこともあります。まず、自宅で育てているようなアロエの生葉を使用する場合には、葉に付着している雑菌が感染症を起こすこともあるため、注意が必要です。

日焼け後のパックや火傷をしたところなどにアロエを塗る場合は、先にアロエを熱湯または煮沸消毒し、冷ましてから使用しましょう。

また、アロエの成分が配合されているスキンケア用品も多数販売されていますが、人によってはかぶれるなど、肌に合わない可能性もあります。アロエやアロエ成分配合のものを使用する前には、少量を腕の内側の皮膚などに塗布し、丸1日程度、赤みやかゆみがでないか様子をみましょう。

さらに、アロエは日々の食事やサプリメントなどからも摂取することができます。アロエ入りのヨーグルトやドリンクは多くのスーパーで市販されている他、生のアロエが野菜コーナーに並んでいることも。

じつは、アロエは自宅で手軽に調理することができ、ヨーグルトと混ぜて食べる、そのものを刺し身として食べる、和風のスイーツにするなど、レシピも多く存在するのです。ただし、1日の摂取量のめやすは20g程度と言われています。どんな食べ物も食べすぎは体に悪影響を及ぼしかねませんが、アロエを摂りすぎると下痢や嘔吐を起こしてしまうこともあるため、適切な量の目安を守りましょう。

このようにアロエは体の外からも内側からも取り入れることができ、さまざまな効果が期待できるものです。体に合うか見極めながら、日焼け後のケアや美肌づくりに役立てましょう。

うっかり日焼け対策特集

まとめ

  • アロエは昔から重宝されており、その歴史は6000年以上前に始まったと考えられている
  • 多数の品種が存在するが、特に有名なのはキダチアロエ、アロエベラ、ケープアロエ
  • 一般的にイメージされるのはアロエベラで、食用や化粧品などにも使われている
  • アロエにはおよそ200種類の有効成分が含まれており、別名「医者いらず」と呼ばれる
  • アロエの有効成分により、抗炎症作用や抗菌作用、抗酸化作用などが得られる
  • アロエに含まれるアントラキノン類には、日焼け後の炎症を抑える効果がある
  • アロエの成分はターンオーバーを整えたり、シミやそばかすを予防する効果も期待できる
  • アロエの生葉をスキンケアに用いる場合は、葉に付着する雑菌に注意が必要
  • 肌に合わない可能性もあり、使用前に腕の内側の皮膚などで、赤み等がでないか確認する
  • 食用として取り入れる場合は、適切な量の目安を超えないよう注意する
  • 注意点を知った上で、アロエの力を日焼け後のケアや美肌づくりに役立てよう

 

文/品川美容スタッフ

category