乾燥肌のお悩み解決!「ヘパリン類似物質」の効果とは?【医師監修】
Tゾーンはベタベタしているのに、頬はカサついていて乾燥が気になる。
そんなお悩みを抱えていませんか?
実は、肌の表面がベタつく一方、角層の水分が不足している混合肌(インナードライ)は、とても多いタイプです。混合肌の原因や改善方法についてお伝えします。
混合肌(インナードライ)とは
混合肌は「皮脂が目立ってテカテカしている一方、乾燥したりゴワつく部分もある」肌のタイプです。
肌のタイプは水分と皮脂の多い少ないによって大きく4つに分けられます。水分も油分も適切な状態の「普通肌」、水分と油分の両方が少ない「乾燥肌」、水分は適度で油分が過剰な「脂性肌」、そして今回詳しく取り上げるのが「混合肌」です。
混合肌は、皮脂が過剰に分泌されるため、肌のベタつきやテカリが気になりやすく、額や鼻、あごなどにニキビができやすくなります。一見脂っぽく、乾燥とは無縁のように思えますが、実は本来肌の水分をキープしている角層の中が水分不足になっているため、「インナードライ」とも呼ばれます。
自分の肌タイプを診断するためには、朝起きて顔を洗う前に、顎から口周りのUゾーンに触れてみましょう。ベタつくところが多いけれど、ところどころカサつくという場合は、混合肌の状態と考えられます。しかし、季節によるコンディションの変化などもあり、肌のタイプを自分で見極めるのは、なかなか難しいもの。次の特徴も見ながら、自分は混合肌に当てはまるかチェックしてみましょう。
混合肌(インナードライ)の特徴
混合肌の特徴としては、次のような点があげられます。
・おでこから鼻筋にかけてのTゾーンは脂っぽいが、頬は乾燥している
・鼻のまわりは脂っぽいが、乾燥してカサついたり赤くなる部分もある
・すぐにファンデーションがとれてくるなど、化粧崩れしやすい
・毛穴の開きが気になる
・ニキビや吹き出物ができやすい
・乾燥する冬はとくに、肌のカサつきが気になる
・肌がごわついていて、ベースメイクのノリが悪い
このような内容に1つ以上当てはまる場合は、混合肌の可能性があります。ただし、一般的にTゾーンはベタつきがちで、Uゾーンはカサつく傾向にあるもの。混合肌に当てはまる人はとても多いと言えるでしょう。
特に、脂性肌だと思って一生懸命ケアしていたら、実は混合肌だったという人は少なくありません。テカリや乾燥、ニキビなど、さまざまな肌のお悩みに対して、一つひとつにスポットをあてた対処も必要ですが、根本から改善するためにはまず、自分の正しい肌タイプを知ることが重要です。
混合肌(インナードライ)の原因
混合肌は、肌の内側の水分が不足している状態。私たちの皮膚にはバリア機能があり、肌表面の角層や皮脂膜が外的な刺激から肌を守っています。しかし、紫外線によるダメージや生活習慣の乱れ、睡眠不足、ストレスなどが加わると、角層の保水力や保湿力が衰え、バリア機能も低下。
肌は乾燥し、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。そうなると、肌はこれ以上水分を逃さないように皮脂を過剰に分泌するため、肌がベタつく一方、内側は乾燥しているインナードライの状態が起こります。
ありがちなのは、肌のベタつきが気になるからと言って、必要以上に油分を取り除いたり、乳液やクリームを省くといったスキンケア。正しく保湿ケアを行わなければ、化粧水などで補った保湿成分もすぐに蒸発してしまい、乾燥がすすみます。そして乾燥を防ぐため、さらに皮脂が分泌されるという悪循環に陥ってしまうのです。
また、先にも触れた生活習慣や睡眠、ストレスなども重要なポイント。脂っこいものや甘いものを摂りすぎると皮脂の分泌が過剰になってしまいます。加えて、運動不足や睡眠不足、ストレスはホルモンバランスの乱れを招き、肌のコンディション悪化に直結します。混合肌のトラブルを改善するためには、日頃のスキンケアや生活習慣の見直しが重要と言えるでしょう。
混合肌(インナードライ)の改善方法
混合肌の状態を改善するには、まず毎日のスキンケアの見直しが大切です。混合肌のタイプの人は、ベタつきが気になるからと言って、つい皮脂を落とすことを重視しがち。しかし、必要な皮脂まで落としてしまっては余計に乾燥するため、肌の皮脂と水分のバランスを意識し、保湿を徹底することがポイントです。
まずクレンジングは、洗浄力が強いものは肌の負担となるため、刺激が少ないマイルドなものを選びましょう。洗顔料はしっかりと泡立てて、最初に皮脂分泌が盛んなTゾーンを洗います。その後、乾燥しがちな頬や目元、口元、Uゾーンを洗い、ぬるま湯で丁寧に洗い流しましょう。肌に触れる時は決してこすらず、優しく丁寧に行うことが重要です。
そして洗顔後は、十分な保湿ケアを行います。ベタつきやすいTゾーンも含めて、化粧水のあと乳液やクリームを顔全体に塗り、潤いを逃さないようにしましょう。まずは肌のコンディションを整えるため、このように丁寧なスキンケアを1ヶ月は続けてみることがおすすめです。
しかし、それでも乾燥が気になる場合は、肌のうるおいを左右する保湿物質が不足している可能性もあります。角層の水分を守る保湿物質には、「皮脂」「天然保湿因子」「角質細胞間脂質」の3つがあり、これらが協力しあって潤いをキープしていますが、特に角層の水分の80%以上は角質細胞間脂質が守っています。角質細胞間脂質の50%以上を占めるのが、化粧品などでもよく目にする「セラミド」で、高い水分保持力を持つ成分ですが年齢と共に減少してしまいます。セラミドは食事から摂ったり、体の中で作り出すことは難しいため、補うためにはセラミド配合化粧品を使うことが必要です。
肌のかさつきやごわつきが気になる場合は、セラミド配合の美容液や乳液をスキンケアに取り入れてみましょう。ただし、セラミドと言ってもさまざまな種類があるため、選ぶ際には注意が必要です。極端に安いものは微量しか含まれていない場合もあるため、成分表示や値段などを十分確認するようにしましょう。
また、美容皮膚科などで相談するのも改善方法の1つです。当院では、お肌にハリや潤いを与えるパール美肌やオキシジェネオと呼ばれるフェイシャルトリートメントの施術が人気です。
パール美肌はインフュージョンという機器を使用し、お肌の内部に美容成分の浸透を促す施術です。痛みや赤み、腫れといったダウンタイムがほぼないことやお肌のお悩み・皮膚の状態に合わせて、導入する美容液を選ぶことができるのが特徴です。
オキシジェネオ(Oxy Geneo)は、肌が有効成分を吸収できる適切な肌環境を作り出すフェイシャルトリートメントです。美容成分導入前に角質を除去し、肌内部の酸素濃度を上げることで有効成分を吸収、浸透させやすくするため、一度の治療で「角質除去」「美容成分浸透」「酸素発生」の3つの効果が期待でき、直後からお肌の柔らかさやしっとり感を実感いただけます。
どちらもエステ感覚で手軽にお肌のケアができる、当院おすすめの美肌ケアメニューです。
スキンケアを見直して混合肌を改善しよう
ここまでお伝えしてきたように、混合肌のベタつきやかさつき、化粧崩れといったトラブルは、毎日のスキンケアを見直すことが改善の第一歩です。
また、合わせて日頃の生活習慣や睡眠を見直すことも、コンディションを整えるための鍵となります。まずは自分の正しい肌タイプを見極め、適切なケアを取り入れることがおすすめです。
まとめ
- 混合肌は、皮脂が目立ってテカテカしている一方、肌の内側は乾燥している
- 混合肌は化粧崩れしやすい、ニキビができやすい、肌のかさつきが気になる、といったトラブルが起こりやすい
- 紫外線などのダメージで角層の保湿力が低下すると、バリア機能が低下し肌トラブルが起こりやすくなる
- 必要以上に肌の油分を取り除くと、乾燥がすすみ、さらに皮脂が分泌される悪循環に陥る
- 生活習慣の乱れや睡眠不足、ストレスも混合肌のトラブルを悪化させる
- 混合肌の状態を改善するには、スキンケアを見直し保湿を徹底することが重要
- 乾燥が強い場合は、セラミド配合アイテムを取り入れることがおすすめ
- 肌トラブルを改善するには、正しい肌タイプを見極め、適切なケアを行うことが大切
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