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目立つ部位にできるほくろは、時にコンプレックスになることがあります。皮膚科でほくろ除去ができることはよく知られていますが、「料金が高そう」、「通院が面倒」といった理由から自分で市販品を使ってほくろ除去をしようとする人もいます。けれども、自分でおこなうほくろ除去は、やけどや傷跡が残るといったリスクが伴うためおすすめできません。そこで、今回はほくろ除去を美容皮膚科でおこなうメリットについて解説します。

「ほくろ」とはどんなもの?

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そもそもほくろとは、メラニンを作る細胞が変化してできた「母斑細胞(ぼはんさいぼう)」の集まりで、専門的には「母斑細胞母斑」や「色素性母斑」などと呼ばれています。稀にがん化するケースもありますが、ほくろは良性の腫瘍のため、基本的には悪さをしません。

そのため、ほくろが短期間で大きくなる、形が左右非対称でいびつなど、がん化のリスクがある場合を除いては、必ずしも除去しなければいけないものではありません。ただし、中には顔など、目立つ場所にほくろができてしまうことがあり、人によってはコンプレックスに感じる人もいます。そのようなケースでは、皮膚科などでほくろを除去するということが、選択肢の一つになります。

ほくろの除去は自分でできる?

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「ほくろを除去したい」と思った時に、まずは皮膚科に相談する人は多いでしょうが、中には自分で取ろうとする人もいるようです。特に、インターネットなどを見ると自分でほくろを除去する方法が紹介されていたりするため、それらを参考にして自分で取ろうとする人もいるでしょう。

たとえば、ほくろ除去クリームやジェル、お灸、レーザーペンなどを使った方法が紹介されていますが、どのようなものなのでしょうか。それぞれについて説明します。

ほくろ除去クリームやジェルを使う方法

代表的なほくろ除去クリームには、WMVクリーム(天然ハーブを使ったもの)、重曹とひまし油をまぜた「カソーダ」、精油ジェルなどがあります。ほくろがある部位に塗布して一定時間放置し洗い流すといった簡単な方法で、これを数週間継続することで、ほくろが薄くなるというものです。とても手軽ですが、これらの方法ではクリームなどに含まれる物質を使って皮膚に化学反応を起こします。

あえてやけどのような状態を作り、かさぶたとして皮膚が剥がれ落ちるという仕組みのため、赤みやヒリヒリ感、熱感を伴うことがあります。また、使用後も赤みや傷跡が残るといった報告もあり、安全性の面で心配な点が多い方法と言えます。

加えてこの方法では、ほくろをしっかり除去できない可能性があり、傷跡だけ残ってほくろは取れなかったという結果になる場合もあります。

このようなほくろ除去を目的とした製品は日本国内では販売されていませんが、海外では流通しているため、個人輸入などの手段で手に入れることは可能です。ただし、リスクが大きい方法であることを知っておくようにしましょう。

お灸を使う方法

よもぎをもとにした「もぐさ」のお灸を使う方法です。線香に火をつけてほくろを焼きとるという方法で、それを数日続けると除去できるという仕組みです。こちらも手軽な方法ですが、やけどや跡が残ってしまうというリスクがあります。また、盛り上がったようなほくろに対しては効果が期待できないとも言われています。

レーザーペンを使う方法

市販されているレーザーペンで、ほくろにレーザーを当て焼き取る方法です。この方法もやけどや跡が残る可能性があります。また、ほくろ周辺の健康な肌を傷つけてしまい、周辺にまでやけどが及んだり、水ぶくれができてしまう可能性があるため、おすすめできません。

そのほか、ほくろをカッターやかみそりなどで除去する人もいますが、皮膚を傷つけてしまうことはもちろん、ばい菌などが入って感染症を引き起こす可能性もありますので、絶対にやめましょう。

美容皮膚科で受けられるほくろ除去治療

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美容皮膚科でおこなわれているほくろ除去治療は、主にレーザー治療切開法電気メスを使う方法の3つがあります。

レーザー治療

ほくろ除去に広く用いられているのが、炭酸ガスレーザーです。炭酸ガスレーザーには、水分に反応するという特徴があります。照射すると皮膚内の水分を吸収して熱エネルギーを発生させ、その力によって、組織を蒸散させてほくろを除去します。特に盛り上がったほくろに対して効果を発揮します。

炭酸ガスレーザー

電気メスによる方法

直径5mm以下の比較的小さいほくろは、電気メスを用いて除去します。治療時間が5分程度と短く、小さいほくろであれば一度に複数個、除去することも可能です。

電気メス

切開法

直径5mm以上の比較的大きいケースでは、ほくろをくりぬいて除去する切開法がおこなわれます。切開した後は抜糸が必要になる、他の方法よりも治療時間が長いといった点をデメリットに感じる人もいますが、深いところにあるほくろの組織までしっかり除去できるので、再発のリスクが低い点は大きなメリットと言えるでしょう。

また、傷跡はほくろの直径よりも長くはなるものの、次第に薄くなるため、時間が経つと目立たなくなるケースがほとんどです。

切開法

いずれの方法も、治療後は軟膏テープや保護テープを貼って様子を見ます。治療後にかさぶたができた場合には、無理にはがさずに自然に取れるのを待ちましょう。また、皮膚がくぼんだり、赤みがでたりする場合がありますが、数か月後に新しい皮膚が再生するとこれらの症状も目立たなくなります。

このように、美容皮膚科の治療法には種類があります。実際には、ほくろの状態や患者の希望などを踏まえた上で、医師が最も適切な治療法を提案してくれるため、よく相談して決めましょう。

ほくろ除去を美容皮膚科でやるメリット

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ここまで、ほくろ除去を自分でやる場合の方法と、美容皮膚科で治療を受ける場合の方法をご紹介してきました。自分でほくろ除去をすることにはリスクが伴うことはすでにお伝えしましたが、最後に美容皮膚科でほくろ除去をするメリットを改めてまとめてみましょう。

良性のほくろかどうかの判断が可能

ほくろの中には将来的にがんに移行する可能性を持つものもあります。また、ほくろに見えるものが実は別の皮膚疾患によるものだったというケースもありますが、その判断は素人にはできません。そのため、気になるほくろがある場合には、悪性のリスクがあるかどうか知るためにも、皮膚科を受診することをおすすめします。

赤みや傷跡が残る可能性が低い

ほくろ除去を自分でおこなう場合、どの方法にも共通して言えるデメリットがやけどのリスクが伴うことです。やけどしてしまった場合には、できるだけ早く適切にケアをすることが欠かせませんが、実際に正しく対処できる人はそう多くはありません。その結果、傷跡や赤みが消えずに残ってしまったり、ケロイドのようなやけどが残って、ほくろを除去する前よりもかえって目立ってしまうケースもあります。

これに対して美容皮膚科では、医師が適切に治療をおこなうため、安全にほくろを除去することができます。赤みや傷跡、色素沈着が残るリスクが全くないわけではありませんが、万が一、何らかの症状が発生した場合でも適切に対処してもらうことができます。

ほくろをきれいに除去できる可能性が高い

自己流のほくろ除去は、やけどや傷跡が残るリスクが伴うだけでなく、きれいに取り切れないという大きなデメリットがあります。その点、美容皮膚科ではほくろの状態を診て、適切な治療法を選択するため、きれいに除去できる可能性は高いと言えるでしょう。特にほくろは再発のリスクもありますが、美容皮膚科の中には保証制度を設けているクリニックもあるため、万が一の場合にも対応してもらうことができます。

コストを抑えられる可能性もある

「皮膚科での治療は費用が高くつきそう」というイメージを持っている人もいるでしょう。けれども、実際には美容皮膚科でのほくろ除去治療は、大きさや個数にもよりますが、数千円~1万円程度で受けられます。市販のほくろ除去クリームと比べると、実は料金にそこまでの差はなく、かつその効果を考えると、皮膚科でほくろ除去を受けたほうがお得だったという場合もあります。

このように、美容皮膚科でのほくろ除去にはいくつものメリットがあります。手軽だからという理由だけで自分でほくろ除去をしようとすると、傷跡が残ってしまい新たなコンプレックスの原因を作ることにもなりかねません。安全にほくろ除去をするためにも、ほくろで悩んでいる人は、一度美容皮膚科に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • ほくろとは、メラニンを作る細胞が変化してできた「母斑細胞(ぼはんさいぼう)」の集まり
  • ほくろは良性の腫瘍なので、必ずしも除去しなければいけないものではないが、コンプレックスに感じて除去を検討する人もいる
  • 自分でほくろを除去する方法として、専用のクリームやジェルを使う方法、お灸を使う方法、レーザーペンを使う方法などがあるが、いずれもやけどや傷跡のリスクがあり、きれいに取れない可能性もある
  • 美容皮膚科では、レーザー治療、切開法、電気メスによる方法などがあり、ほくろの状態などを見て適切な方法を医師とともに決める
  • 美容皮膚科でほくろ除去をするメリットとして、良性のほくろかどうかの判断が可能、赤みや傷跡が残る可能性が低い、ほくろをきれいに除去できる可能性が高いことなどが挙げられる
文/品川美容スタッフ

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