毛穴の大きさを決める要素は大きくふたつあります。
ひとつは毛穴から生える体毛の太さ、もうひとつは皮脂腺の大きさです。これらは遺伝的な要素が強く、また男性ホルモンの影響も受けます。女性ホルモンよりも男性ホルモンが優位な人の方が、毛穴は大きくなります。
いかに顔かたちが整っていても、至近距離で向かい合ったときに気になってしまうのが、毛穴の開きや黒ずみ。目立たなくする方法はあるのでしょうか?
今回はそんな毛穴のお悩みへの対策を、秦医師に教えていただきました!
毛穴の大きさは遺伝で決まる?!?
秦 医師
—えっ遺伝!?それに、男性ホルモン…。もともと毛穴が大きい人はどうしようもないのですか?
秦 医師
いいえ、遺伝的な部分はどうしようもありませんが、男性ホルモンについては日常生活である程度、気を付けることができます(これは女性に関してです)。
まず、女性でも卵巣や副腎から女性ホルモンのみならず男性ホルモンが分泌されているのはご存知でしたか?ストレスが多いと、この男性ホルモンが分泌される割合が増えてしまいますから、身体的、精神的ストレスを解消する趣味や、運動をみつけましょう。
また、毛穴のケアは原因に合わせたものを組み合わせるのが大切なんですよ。
全部で6種類!あなたの毛穴はどのタイプ?
—毛穴の開きの原因って、汚れだけではないんですか?
秦 医師
そうなんです。毛穴の状態の分類に関しては様々な説がありますが、諸説を鑑みて統合すると以下のように考えられます。
秦 医師
では、ひとつずつ説明しましょう。
①角質肥厚型(すり鉢)毛穴
毛穴の角質の異常によりすり鉢状に開いた毛穴です。皮脂に含まれる遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)が毛穴の入り口の角質を刺激し、角化異常を起こします。すると入り口の角質が厚くなり、盛り上がってすり鉢状になります。
②角栓(詰まり)毛穴
皮脂と古い角質が混じって角栓が生じ、毛穴にふたをしてしまうことによって生じます。眉間や鼻など皮脂の分泌の多いTゾーンにできやすいです。毛穴が目立つ、というと、このイメージが強いのではないでしょうか。
③帯状(たるみ)毛穴
加齢により、真皮にあるコラーゲンやエラスチンの弾力が無くなると、毛穴の形が楕円形(しずく形)に変形します。ホホ(ほうれい線より上、ゴルゴラインより下)にみられます。
④乾燥毛穴
真皮の乾燥により、肌の弾力が無くなり、毛穴が開いたものです。
⑤皮脂過剰型(開き)毛穴
皮脂が過剰に分泌されることによって毛穴が広がってできます。脂性肌(オイリースキン)や脂漏性皮膚炎の方に多くみられます。
⑥メラニン毛穴(毛穴ジミ)
紫外線の影響により毛穴の入り口にメラニン色素が蓄積した状態で、シミの一種です。
—こんなに色々あるなんて知りませんでした!原因が違うので、ケアも違うということですね。
秦 医師
その通りです。乾燥して毛穴が開いてしまっているのに、汚れのせいだと思い込んでゴシゴシ顔を洗ってしまうと、当然皮膚はもっと乾燥してしまいます。お肌の状態に合わせて様々なメニューを組み合わせることで、効果的に毛穴をケアしていくことができるんですよ。
では、品川美容外科・スキンクリニックで受けられるケアメニューをご紹介しましょう。
タイプ別治療法
①角質肥厚型(すり鉢)毛穴には…
・パール美肌 毛穴(グリシルグリシン+ビタミンC)
グリシルグリシンがたるみ毛穴を引き締め、キメ細やかな肌に整えます。また、ビタミンCがメラニンの発生を抑制し、シミやくすみ、毛穴の詰まりを改善しニキビの炎症を抑えます。
・ケミカルピーリング
ケミカルピーリングで使用する薬剤は、角質層同士の結びつきを弱める働きがあります。 肌に塗布すると、古い角質が剥がれ落ちやすくなり、新しい角層の生成が促されます。
②角栓(詰まり)毛穴には…
・ハイドロピーリング
水素とオゾン水を発生させながら特殊チップによる水流を用い、肌にほとんど刺激を与えずに毛穴内の皮脂汚れを取り除きます。肌のターンオーバーを改善しながら、毛穴ケア・ニキビケア・くすみケア・エイジングケア(抗老化)・保湿効果まで幅広くケアできます。
③帯状(たるみ)毛穴には…
・フラクショナルCO2レーザー
皮膚に微細な穴を開け、肌再生を図るとともに成長因子を浸透させる、お肌の「最先端エイジングケア治療」です。
・コラーゲンピール
フロスティング作用(皮フの剥離作用)を最小限に抑え、コラーゲンの生成を強力に促進させる次世代ピーリングです。直後から肌がツルツルになり、次第にハリ感・弾力を取り戻していきます。
④乾燥毛穴には…
・パール美肌 乾燥肌・小じわ(ヒアルロン酸+コラーゲン)
皮膚の弾力性を出すコラーゲンと、肌の水分不足を解消するヒアルロン酸の効果により、乾燥した肌が改善され、毛穴も落ち着きます。
・グロスピール
グロスピールは、従来のピーリング剤とは異なる陽性活性剤を使用。抗酸化作用により、皮膚の刺激を軽減。従来の毛穴や美白の治療だけではなく、皮膚内の組織を保護し老化予防と改善をサポートします。
⑤皮脂過剰型(開き)毛穴には…
・ダーマペン4
髪の毛よりも細い超極細針で肌に微細な穴を形成し、肌が回復する力(自然治癒力)を高める治療です。ニキビ跡やクレーター、小ジワ、毛穴の開きといった肌トラブル・肌老化の改善やエイジングケア効果が期待できます。
・フラクショナルCO2レーザー
皮膚に微細な穴を開け、肌再生を図るとともに成長因子を浸透させる、お肌の「最先端エイジングケア治療」です。
⑥メラニン毛穴(毛穴ジミ)には…
・シミ肝斑トーニング(QスイッチYAGレーザー)
ターゲットとなる色素以外の正常な皮膚をほとんど傷つけることなく、シミやあざを除去します。また、色の深さや濃さによって波長の設定を変えることでより効率的に治療を行います。
・フォトシルクプラス
シミ・くすみ・そばかす・色素沈着の改善に効果的です。コラーゲン生成作用もあるため肌のハリ感アップといったお顔全体の若返りにも有効で、そのほかニキビ跡などの赤みや毛穴の開き、産毛などにも作用するため、トータルで美白ケアしたい方に最適なメニューです。
秦 医師
以上がそれぞれおすすめの治療法になります。毛穴へのアプローチはこんなに様々なんですよ!
自分の毛穴の状態がどれだかわからない、という方は、まずは医師にご相談してくださいね。
—ちなみに…よくある「毛穴パック」は毛穴のケアに効果的なんでしょうか?
秦 医師
結論から言うと、あまりお勧めできません。上記②の角栓(詰まり)毛穴に対して行うことがあるかと思いますが、あまりやり過ぎると、上記③の帯状(たるみ)毛穴を引き起こす原因になりうるからです。
—なるほど、ありがとうございます。
秦 医師
毛穴にも数種類あり、またそれぞれ治療法が異なると、いったい自分はどんなケアをしたらよいか判断に迷いますよね。
そんな時は一度、美容皮膚科を受診して見てください。きっとあなたにあったケアが見つかるはずです。
この記事の監修ドクター
品川美容外科 品川本院
秦 真治医師
- 日本美容外科学会会員
- 日本美容外科学会認定 美容外科専門医(JSAS)
- VST認定医
- サーマクール認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
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