多くの女性の願いは、いつまでもシミやシワのない美肌でいること。でも、そのために専門的な治療を受けるのはちょっとハードルが高いし、まずは内側から何かできることがないかしら…と思っている人も多いでしょう。お店で見かけるサプリメントなどで、美肌をサポートすると謳われている成分のひとつに「L-システイン」があります。L-システインとはどのようなものなのでしょうか。
L-システインとは
システインは髪や爪、皮膚にも存在する成分で、「アミノ酸」の一種です。アミノ酸とは、身体の構成成分となり生命活動に必要なたんぱく質を作り出す成分です。アミノ酸のなかでも、体内で合成できないため外から取り入れる必要のあるものを「必須アミノ酸」、体内で合成できるものを「非必須アミノ酸」と言い、システインは後者に当たります。
サプリメントや化粧品などでは「L-システイン」という表記を目にすることが多いでしょう。頑丈な組織を作るもととなる「L-システイン」は、皮膚や髪、爪のハリやコシを作り出しています。
L-システインの働きと期待できる効果
L-システインには、主に3つの働きがあります。
美肌づくりを助ける
身体の代謝を助ける
抗酸化作用がある
一つずつ見ていきましょう。
美肌づくりを助ける
・メラニン色素の生成を抑制
メラニン色素はシミの原因となる色素成分です。皮膚の奥にあるチロシンという物質が、少しずつ変化しながら表面に出てくることで、目に見えるシミができます。L-システインには、チロシンがメラニン色素になるのを抑える働きがあります。
・肌のターンオーバーの促進
肌のターンオーバーは年齢とともに遅れがちになります。これを整えて正常化し、生成されたメラニン色素を体外に排出させる作用があります。
・コラーゲンの生成を助ける
コラーゲンは肌の土台となる組織です。コラーゲンを生成する力は加齢とともに衰えていきますが、L-システインによってコラーゲンの生成が促されることで、ハリのある肌を長く保つことができます。
身体の代謝を助ける
コラーゲンの主成分で、皮膚の土台となり健康的な皮膚を保ちます。
抗酸化作用がある
紫外線やストレスなどによって体内で産生される活性酸素は、シミやシワの原因になります。L-システインにはこの活性酸素を取り除く働きがあり、肌荒れやニキビなどの肌トラブルの改善にも役立ちます。
L-システインの摂取法と含まれる食品
L-システインを含む食品としては、高野豆腐、小麦胚芽、ごま、卵、ブロッコリー、ニンニクなどがありますが、摂取できるのはごく少量です。
直接摂取するほかに、必須アミノ酸の「メチオニン」を摂って、システインを体内で合成させる方法があります。メチオニンは体内で合成できない必須アミノ酸なので、積極的に食事から摂ることが必要です。それによって、結果的に体内のL-システインが増加することになります。
メチオニンは、次のような食品に多く含まれます。
・マグロ、カツオ、イワシ、サケ
・鶏肉、牛肉、豚肉
・牛乳、チーズ
・納豆、豆腐
・カシューナッツ
など
なお、ビタミンCを一緒に摂ると相乗効果が期待でき、L-システインの働きが活発になりますので、さらに効果的です。ビタミンCは、次のような食品に多く含まれます。
・柑橘類やイチゴ、キウイ
・ブロッコリー、キャベツ
・ジャガイモ
など
L-システインを摂取する際の注意点
L-システインを摂取し、内側から働きかけるには、継続的な摂取が必要です。肌のターンオーバーは通常28日。効果を実感するには1~3ヵ月のスパンで変化をみていく必要があるでしょう。
また、L-システインを含むシステインのサプリメントを長期間服用すると、副作用として髪の色素が薄くなるといわれています。場合によっては白髪の原因になるかもしれません。過剰摂取にならないように、サプリメントなどで摂るときには用法容量を守りましょう。
L-システインのまとめ
- L-システインは、皮膚や爪、髪の毛などに存在し、ハリやコシを生んでいる
- たんぱく質を構成する非必須アミノ酸の一種
- 美肌づくりを助ける、身体の代謝を助ける、抗酸化作用などの働きがある
- L-システインを含む食品は、高野豆腐、小麦胚芽、ごま、卵、ブロッコリー、ニンニクなど
- 必須アミノ酸であるメチオニンを摂ることで、体内で合成できる
- メチオニンを含む食品は、マグロやカツオなどの魚類、鶏・牛・豚などの肉類、乳製品、大豆製品、ナッツ類など
- ビタミンCと一緒に摂るとより効果的
- 継続的に摂ることが必要
- 副作用として、髪の毛の色が薄くなるといわれているので過剰摂取に注意
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