ヘパリン類似物質はヒルドイド・ビーソフテンとどう違う?【医師監修】
お家でできる乾燥肌治療として医薬品「ヒルドイド」について解説。ヒルドイドの主成分「ヘパリン類似物質」は50年以上も昔から乾燥肌やアトピーの治療の際に保湿剤として使われてきた成分で、保湿・血行促進・抗炎症作用があるため、乾燥肌の治療や予防に有効です。
お肌が乾燥する季節、髪の毛が触れただけでお肌がヒリヒリしたり、いつもの化粧水が沁みてしまったり、ということはありませんか。乾燥肌を放置すると小ジワやくすみなど肌老化を招くだけでなく、皮膚疾患などを引き起こす原因となってしまいますので早めのケアが肝心です。
今回は、乾燥肌治療薬として有名な医薬品「ヒルドイド」についてご紹介します。
ヒルドイドとは?どんな成分?
保湿剤として有名な「ヒルドイド」。まずはその特徴を見ていきましょう。ヒルドイドの主成分は「ヘパリン類似物質」といわれるもので、実は50年以上も昔から乾燥肌やアトピーの治療の際に保湿剤として使われてきた成分です。
●保湿
●血行促進
●抗炎症作用
ヒルドイドに含まれるヘパリン類似物質にはこのような作用があり、ヒルドイドに限らずヘパリン類似物質が主成分のアイテムであれば同様の効果を得ることができます。なお、ヒルドイドは医薬品のためクリニックでの処方が必要です。最近は美容目的で使用される方も増えているようですが、化粧品ではなくあくまで医薬品(医療用医薬品)ということをお忘れなく。
※医薬品(医療用医薬品)とは
医薬品とは、病気の「治療」または「予防」を目的としたもので、厚生労働省から「配合されている有効成分」の効果が認められたものを指します。中でも「医療用医薬品」は、医師の診察のもと発行される処方箋に基づいて調剤された薬品を意味します。
ヒルドイド(ヘパリン類似物質)で乾燥肌を改善
「ヘパリン類似物質」が主成分のアイテムにはクリーム、ソフト軟膏、ローション、ゲルタイプなどがあり、お肌の状態や使用感によって使い分けることができます。一番保湿力が高いのはクリームですが、メイク前などべたつきが気になる場合はローションタイプがおすすめです。お顔全体にはローションタイプ、特に乾燥が気になる箇所にはクリームタイプを使用するなど、部分的に使用することも可能です。
なお、乾燥肌の治療中はケミカルピーリングや角質除去ジェルなど刺激の強いケアは一時的に控えるようにしましょう。また、「ヘパリン類似物質」には血液の凝固を防ぐ作用がありますので、生傷があるときや血友病・紫斑病といった出血性血液疾患を患っている方の使用はNGとされています。使用前にしっかりと医師に確認してくださいね。
ジェネリックならよりお得!
「ヘパリン類似物質」配合のアイテムは、クリニックで処方されることの多いヒルドイドだけではなく、色々なジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。ヒルドイドと同じく「ヘパリン類似物質」配合のジェネリック医薬品には、1994年7月に日医工株式会社が発売した「ビーソフテンクリーム0.3%」、2014年11月にニプロ株式会社が発売した「ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%」などがあり、種類もクリーム、ローション、スプレータイプなどが販売されています。
なお、ビーソフテンのスプレータイプはローションタイプと中身は同じですが、薬価が少々高めなのでご注意を。いずれも医師の診察と処方が必要なので、クリニックにてご相談のうえご自身に合ったものをお選びください。
外部の刺激を受けやすく、トラブルのもとになってしまう乾燥肌。しっかりと治療を行い、乾燥しやすい季節を乗り切っていきましょう!
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