ぐっと冷え込む日が続くと、気になってくる体の「冷え」。皆さんは、どんな「冷え」対策をとっていますか?実は、常に「冷え」ていると、老化が進んでしまうかもしれないんです!
「冷え」が顔を老けさせる!?まずはメカニズムを知ろう
女性は特に、冬は手足が冷たくてつらい…、という方も多いのではないでしょうか。体の末端が冷たく、血行が悪い状態になってしまうというのは、典型的な「冷え」の症状の1つです。
でも、実際に冷えているのは手足だけではないって知っていましたか?実は、冷えのメカニズムを知るには、まず私たちの体を流れる血管について知る必要があります。
意外と知らない、「血管」のこと。
「冷え」が続くと、どんなことが起こるの?体を流れる血液の通り道、血管。成人の体に張り巡らされている血管は約10万kmで、地球を2周半できるほどの長さがあります。その内の95%は毛細血管です。
体の中で1番太い血管は胸部大動脈で、直径が25~30 mmくらいですが、毛細血管の直径は何と8~20μm。一番太い血管の約3750分の1しかありません。髪の毛よりも細く、目には見えません。直径7~8μmの赤血球がやっと通る事ができる程度です。
血液の主な役割は、体を構成している細胞の活動を維持するために、酸素や栄養分を動脈を通して細胞に送ること、代謝によって排出された二酸化炭素や老廃物を静脈を介して回収することの2つです。また、病原体などの異物が体内に侵入してきた時に、それらと戦う免疫機能も備えています。そのため、毛細血管は体の隅々まで行き渡っているのです。
寒いと手足が冷えてしまうのはなぜ?
人間が代謝を一番効率的に行う事ができる温度は酵素活性が最も高い37℃です。そのため、脳や内臓などの大切な臓器が集まっている体の中心部は37℃に保たれています。外気温が低くなると、体の中心部の体温を保つために体表近くにある毛細血管は収縮し、体内の熱が逃げるのを防ごうとします。
そのため、手足など内臓から遠い部分や表皮の血流が低下し、血色が悪く、冷たい状態になります。これが「冷え」です。これは顔にも起こりますので、寒い時に顔が青白く見えるのはこのためです。体の中心部を温めようとした結果、末端や表皮が冷たくなってしまうんですね。
「冷え」が続くと、どんなことが起こるの?
手足や表皮に血液が十分に行かなくなるという事は、表皮の元になる基底細胞に栄養や酸素が届かなくなるという事です。そうすると新しい細胞が生まれにくくなります。結果、老廃物の回収が間に合わずにたまってしまい、お肌のターンオーバーが上手くいかなくなります。
垢として落ちるべき古い細胞が長い間付いたままになってしまうので、くすみ、肌荒れなどのトラブルの原因となりますし、メラニン色素を含んだ角質が剥がれ落ちないと、シミとなってしまいます。シミ、くすみ、肌荒れが起こっている肌は、実際の年齢よりも老けた印象を与えてしまいます。最近顔色がパッとしない…という方は、この「顔の冷え」が原因かもしれません。
くすみ、肌荒れを引き起こす「顔の冷え」を防ぐには?
冷えはすなわち血行不良ですので、根本的に治すには血行の良い体に変える必要があります。体の内側からのケアとしては、生姜やカボチャなどの体を温める食品を積極的に摂ったり、極端な偏食を避けて3食きちんと食べる事などで血液の循環を良くする事ができます。
また、筋肉は体内の熱産生の約6割を占めている器官であり、収縮に伴って熱を産生しています。中でもふくらはぎの筋肉は心臓だけでは賄えない血流を促すポンプの役割をしているので、軽い運動で筋肉を動かす事により、心臓から遠い足の静脈血が心臓に戻るのを助け、血液の循環を良くします。これらに加えてしっかりと睡眠時間を取ったり、ストレスがたまらない生活をするなど、日常の生活スタイルの見直しを行わないと改善は出来ません。
乾燥や肌荒れ、シミにもつながる!?自己流ケアより専門医に相談を!
肌のターンオーバーの周期は20代で平均28日とされていますが、人によっても違いますし、年齢を重ねるごとに長くなっていきます。一般的に、ターンオーバーが遅くなる事は老化のはじまりとして問題視されますが、実際は早すぎても遅すぎてもいけません。
肌の表面は角層で覆われています。顔の場合角層細胞が10層ほど重なっており、その間はセラミドなどの細胞間脂質で満たされています。角層細胞は表皮の基底細胞が分裂する事から発生し、有棘細胞、顆粒細胞と分化した後に成熟した角層細胞となりますが、その一連の流れの中で天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質などの肌の潤いを保つ因子が作り出されます。
ターンオーバーが早すぎると十分な量のNMFや細胞間脂質が作られませんし、未熟な角層細胞が表面に出てきてしまうため、外部の刺激から体を守るバリア機能や水分保持という角層本来の役割を果たす事ができなくなります。
このような状態が続くと、乾燥や肌荒れを起こしたり、シミができやすくなってしまうのです。その状態で自己流のスキンケアを行うと肌に負担がかかり、かえって状態が悪くなってしまうかもしれません。冷えによる血行障害が原因で肌に出てくる症状は人それぞれです。
その人の症状を見極め、それにあった治療を行うにはやはり皮膚科医、美容皮膚科医の力を借りるのがおすすめです。
乾燥や肌荒れ対策のおすすめ治療
当院では、機器による治療やピーリング、注入による治療など様々な治療法を取り揃えております。その中でも特に人気の高い施術をそれぞれご紹介いたします。
機器による治療
お肌にハリや潤いを与えるパール美肌と呼ばれる、針を使わない美肌トリートメントです。パール美肌はインフュージョンという機器を使用し、お肌の内部に美容成分の浸透を促す施術です。痛みや赤み、腫れといったダウンタイムがほぼないことやお肌のお悩み・皮膚の状態に合わせて、導入する美容液を選ぶことができるのが特徴です。
ピーリング治療
お肌に優しく刺激の少ない成分でありながらしっかりとケアできる、グロスピールと呼ばれるピーリングです。グロスピールは、従来のピーリング剤とは異なる陽性活性剤を使用しているため、抗酸化作用により皮膚の刺激を軽減します。従来の毛穴や美白の治療だけではなく、皮膚内の組織を保護し老化予防と改善をサポートします。また、施術直後からお肌の『潤い』を実感いただける画期的なピーリングです。
注入よる治療
美肌注射とは、再生医療を行う過程で、ヒトの体内に存在する幹細胞を培養、分解した際にできる「培養上清液」を使用したエイジングケアメニューです。タンパク質を中心とした数種類の有効性因子をお肌に注入することでコラーゲンが増加し、シワや小ジワの改善、うるおい・ハリ・透明感アップといった若返り効果が期待できます。
定期的な皮膚科治療と徹底したホームケアを同時に行い、日々の生活習慣を見直していけば、きっと寒い冬もモチモチの肌で過ごせますね。
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