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最近、スマートフォンなどのWEB広告、テレビCMや雑誌、公共交通機関などでも美容整形外科、美容皮膚科、医療脱毛クリニックなど、いわゆる美容医療の広告をよく見かけるようになりました。では、実際、世の女性たちは美容医療へどのくらい関心を寄せているのでしょうか?今回は、アンケート調査をもとに関東と関西の女性たちの美容医療とのつき合い方の傾向を考えていきます。

関西人は若いうちから美容医療に積極的?

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今回は、関東圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)と関西圏(京都、大阪、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)に住む20~60代の女性を対象に、美容医療に関するアンケート調査を行いました。そして、その結果から「美容医療を検討している人とその年代」「受けたことのある美容医療」「受けたことのある施術」について分析してみました。
まずは「美容医療を今後検討している人(以下、美容医療検討者)」の特徴についてみていきましょう。

美容医療検討者層の特徴

グラフからはこれらのことがわかりました。
・関東圏では40代が35.9%で最も多い
・関西圏でも40代が最も多いが(28.2%)、20代も多い(23.9%)

さらにデータからは
・一般生活者(※)に比べて未婚率が高い
・居住地は、関東圏では東京が最も多く、関西圏では大阪、次いで兵庫が多い

ことなどもわかっています。
※一般生活者…対象エリアに在住する20~60代の女性(30~50代は世帯収入800万円以上で、毎月に化粧品にかけるお金が5000円以上の方)。

関西、特に大阪や兵庫では、20代の女性が積極的に美容医療を検討しているようです。
ちなみに、美容医療を受けたことのある人(以下、美容医療経験者)の特徴としては、

・20代~50代まで、各年代の割合は21.7~22.4%であり、年代ごとの大きな違いはみられない
・居住地は東京と大阪が多い

ことなどがわかりました。やはり都市部に住む女性の方が、美容医療を検討したり、実際に受けたりすることに積極的なようですね。

関東より関西の方が、実際に美容医療を受けている

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さて、一般生活者に「利用したことのある美容医療」を聞いてみたところ、次のような結果になりました。

・皮膚系・メスをいれない美容医療:27.8%(関東圏…27.8%、関西圏…31.9%)
・外科系美容医療:24.6%(関東圏…23.0%、関西圏…26.3%)
・特になし:59.3%(関東圏…60.4%、関西圏…58.1%)

皮膚系、つまりニキビやシミ、ほくろ、肝斑などの治療や、注射や糸を使うことでメスを使わない切らない治療…いわゆる「プチ整形」を経験している人は全体の3割近くになりました。
さらに、メスを使うような外科系の美容医療施術を受けたことのある人も2割以上となっており、全体で4割近くの女性が何らかの美容医療を利用したことがあると答えています。
20〜60代女性の4割が美容整形をしている」という言い方をすると、少し意外な結果かもしれません。しかし、美容医療はいわゆる美容整形のイメージとイコールではないようです。
では、次に女性たちが受けている施術を具体的にみていきましょう。

関東で人気なのはピーリング&注射系のプチ整形

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具体的な施術の種類について尋ねると、全体では最も多かったのが「脱毛(23.3%)」、次いで「レーザーによるシミ・ほくろ除去(16.5%)」、「フォトフェイシャル(10.2%)」という結果になりました。フォトフェイシャルは、薄いシミやくすみの除去、美白を目的とした施術です。
では、年代と地域別に詳しくみていきます。

年代別・関東圏で人気の治療は?

・「ピーリング」「引締め・痩身治療」「二重・目元系治療」などは、関西よりも関東圏で人気が高い。
・20代:「脱毛」経験者が最も多く、38.9%。次いで、「美容成分導入(18.5%)」、「フォトフェイシャル(14.8%)」だった。
・30代:「脱毛(29.6%)」や「レーザーによるシミ・ほくろ除去(24.1%)」のほか、「フォトフェイシャル(13.0%)」や「ケミカルピーリング(11.1%)」が多かった。
・40代:「脱毛(22.2%)」が最も多い以外は、突出して多いものはなかった。特に受けたことはない、という回答者は60%を超えた。
・50代:「脱毛」はほかの年代よりも少なく、最も多いのは「レーザー(シミ・ほくろ除去)」で24.1%。肝斑除去やシワ・たるみ除去のためにレーザー治療を選択する人が多いと考えられる。
・60代:特に受けたことはない、という回答者は83.3%と最も高かった。

年代別・関西圏で人気の治療は?

「脱毛」「シミ・ほくろ除去」「フォトフェイシャル」「美容成分導入」などは、関東よりも関西圏で人気が高い。
・20代:「脱毛」が最も多く、42.6%。次いで、「レーザーによるシミ・ほくろ除去(18.5%)」、「ケミカルピーリング(14.8%)」。
・30代:「脱毛(40.7%)」のほか、「フォトフェイシャル(16.7%)」や「ケミカルピーリング(14.8%)」、「美容成分導入(14.8%)」が多い。
・40代:「脱毛(25.9%)」が最も多い。また、関西圏の30代と同様の傾向がみられた。
・50代:「脱毛」はほかの年代よりも少なく、最も多いのは「レーザーによるシミ・ほくろ除去(24.1%)」。
・60代:「とくにない」と答えた人は79.6%と最も高かった。

全体を見ると、若い世代では脱毛を受けている方が多く、年齢が高くなるにつれてエイジングケアに関する施術の人気が高まっていく傾向があることがわかります。
また、近年40代の「脱毛」に人気が集まっています。脱毛サロンや脱毛専門のクリニックなども増え、一昔前よりも施術の価格が下がったこともあり、40代になってから脱毛に通い始める女性も多いようです。

美容医療はより身近に。情報を集め、信頼できるクリニックを見つけることが大切

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今回のアンケート調査から、年代や地域によって美容医療への関心度や経験者層、人気のある施術に違いがあることがわかりました。

たとえば、20~30代の若い世代の方が美容医療を経験している人が多く、年齢が高くなるほどその割合は減少していきます。これには、美容そのものに対する関心度だけでなく、美容整形、あるいはプチ整形ブームに影響を受けた若者たちの間で、美容医療に対する敷居が低くなっていることが関係していると考えられます。

受けた美容医療に関する質問でも、メスを使った施術よりも、レーザーを使った治療や美容成分の導入といったものの人気が高く、よりリスクの低いものを選択する傾向があることもわかりました。

また、東京や大阪など、人口が多い地域で美容医療への関心や経験者が多いという結果になりましたが、これは施術を受けられる施設の数と関連していることが推測されます。

また、最近ではスマートフォンで美容外科の広告を目にする機会も多くなり、クリニックのWEBサイトやブログ、SNSで気になる施術に関する情報を手軽に手に入れることができるようになっています。
このような背景から、若い女性の間で美容医療がより身近になっているといえるでしょう。

とはいえ、美容医療はあくまでも医療行為のため、リスクがともなうこともまた、事実です。施術を検討している人は、信頼できる医療機関でしっかりと説明を受け、納得した上で受診するようにしましょう。

参考:
・日本メディカルサポート株式会社「美容意識や行動に関する調査-調査報告-」
調査概要:
・調査手法:Web調査
・サンプル数:692
・調査期間:2016年12月20日~2016年12月28日

文/品川美容スタッフ

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